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(注:本映画時評の評点は,上から![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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新シリーズ第2弾も絶好調だが,少し遊びも欲しい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
公開日からすると来月号でもいいのだが,待ち切れず,書きたくなった。007シリーズ22作目にして,ダニエル・クレイグ演じる6代目ジェームズ・ボンドの第2弾である。10月末に英・仏・瑞で公開されてNo.1ヒットとなり,遅れて公開の北米でも007シリーズ最高のオープニング興収を更新している(貨幣価値と市場規模を勘案すると,4作目『サンダーボール作戦』の興収は遥かに凄まじかったらしいが)。前作が格別素晴らしかったので,期待が高まるのも無理はない。 |
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これがアクション初挑戦の監督の作品かと驚くが,しっかりセコンドユニット監督には,アクション撮りの専門家ダン・ブラッドリーが配されている。多数のスタント俳優を動員し,大型クレーン(写真3)を使っての空中からの撮影やワイヤーワーク(写真4)をフル活用してのものだ。そこに,英国の実力派スタジオ Double Negative,Moving Picture Co. Framstore CFC等のVFX技術が加われば,鬼に金棒だ。大半のアクションは生身で,ボートも炎も本物でも,細かな調整はVFXの力を借りているに違いない。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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写真3 イタリアの町にこんな巨大クレーンを配備して撮影した |
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写真4 撮る方も撮られる方も真剣でこんなシーン(右)が出来上がる |
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出色なのは,DC-3機の空中戦シーンだ。機体はCGでデジタル合成中心なのは言うまでもないが(写真5),息を飲んだのは,飛び降りたボンドとカミーユの落下シーンだ(写真6)。単なるDigital Doubleではこうは行かないはずだと思いつつ観ていたが,どうやらスカイダイビング訓練用の大型風洞で実際に彼らを落下させ,その動きを多数のカメラを同期させて捉えたようだ(写真7) 。演じる俳優も命がけだ。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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写真5 機体はCG(左)で背景に実写映像を合成して出来上がり(右) |
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写真6 2人が飛行機から飛び降りるシーンには息を飲む |
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写真7 実際は風洞内で2人が落下する様(左)を多数のカメラで捉える。(右)は撮影の模様をモニタリングしている調整室。 |
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他で特筆すべきはビジュアル面のこだわりだ。Mの部屋の内装も,各地のホテルや建物の外観や室内も,デザイン的に凝りまくっている。それを何気なく見せる構図や,意図的に引いたり寄ったりのカメラワークも計算づくである(写真8)。極め付けは,オペラ「トスカ」が演じられる円形劇場(写真9)とコンピュータ・モニタと化したガラス製のパーティションだ。美術チームは,これだけのアートワークを与えられりゃ本望だろう。 では,褒めることだらけかと言えば,そうでもない。ハイテンポのアクションは目まぐるし過ぎて,文字通り目が疲れる。人の動きもカメラ移動も速過ぎて,じっくりとアクションを楽しめず,ストーリーに没頭する余裕がない。思えば,これは監督がアクションに不慣れなせいではないか。肩に力が入り過ぎで,大局観を失っているとしか思えない。いくら素晴らしいシーンが続いても,多過ぎると観客は集中力を維持できない。名画ばかりを揃えた美術館のようなものだ。それでは息が詰まる。 くそ真面目にリアリズムを追求するのもいいが,007シリーズなら,もう少しゆとりと遊びが欲しい。まだQとマネペニー嬢が登場して来ないのが欠点だ。彼と彼女の存在は,その遊びを与えてくれる。愛の鞭で少し辛めの評点としたが,次回作を楽しみにしたい。 |
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写真8 この屋外セット(左)が右のように化け,ここからカメラを引いた時のとてつもないの構図と景観に息を飲む |
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(画像は,O plus E誌掲載分から追加しています) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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